2019年6月25日火曜日

甲斐駒ヶ岳黒戸尾根トレイルラン~誇り~

標高差2200m。

日本三大急登、甲斐駒ヶ岳黒戸尾根。


本格的にランニングを始めてから8ヶ月、いつか黒戸尾根に挑戦してみようと思っていたが、とうとうその日が来てしまった。

気まぐれな性格なので、何となく行こうと決めたのは前日の夜だった。


山岳ガイドとして、厳冬期でも何度も案内している黒戸尾根だが、いざトレランで挑戦するとなると武者震いにも似た感覚を覚えた。

その長く厳しい行程を熟知しているからこその緊張もあるが、それよりも不甲斐ない結果に終わってしまうのではないかという不安が大きかった。


未だトレランレースやフルマラソンレースに参加したことが無い身としては、黒戸尾根に挑戦することで、自身の実力を露呈してしまう事の恐怖があったのだ。

きっと、想像するよりも上手くいかないことの方が、断然多いことを経験上知っていたからである。

誰が見ているわけでもない自己の挑戦だが、私自身が私を失望したくはなかった。



登山計画書には行程8時間30分と記入したが、内心はどこまで縮められるか静かな闘志を燃やしていた。

序盤から、いつも以上に心拍が上がる。

普段は自由気ままにリラックスして歩くが、この日は焦る気持ちが勝っていることを嫌でも痛感する。

きっと順位やタイムを競う大会になると、こんなもんじゃないだろう。まるで追われるような感覚に精神的弱さを思い知らされる。


七丈小屋を過ぎ、8合目御来迎場を過ぎると、高度と疲労で足が重くなってきたが、それでも動かした。

山頂に到達する高揚感でアドレナリンが湧き出る感覚と、今までの自分とは違う激しい呼吸音と共に目的の場所に立った。

up3H9m
down2H

今までの地道なトレーニングが結果となって表れた気がして、一人自分を誇った。



次の目標は3Hを切りたいが、先ずは身体を絞り切らないとダメだろう。

目標の体脂肪率を手に入れたら、もう一度挑戦しようと思う。









2019年6月24日月曜日

八ヶ岳権現岳トレラン~自由~

ロードバイクに熱中してたサラリーマン時代、日々トレーニングの事だけを考えて生活できる環境を夢見ていた時期があった。

休みの日はトレーニンングに没頭するが、どこかで仕事のストレスを抱えている。

携帯電話の電源を切りたくもなるが、それを出来ないのが社会人である。


今の自分は、自由への代償さえも感じることのない、社会不適合不良中年だ。



この日も、起床してフラフラ彷徨いながら北に進んだ。

たどり着いたのは八ヶ岳。

気まぐれで権現岳とは、登山者として如何なものか・・・

往復3時間弱。

一瞬の出来事の様な時間だった。















下山して、八ヶ岳の麓をロードラン。





更に場所を変え、近所をもう少し走る。





三部練の一日。


走った先に何が見えるのかは、分からない。

ただ、はっきりしてることは、見えない何かにワクワクしている自分がいることだけ。


2019年6月11日火曜日

曲岳~升形山~黒富士~鬼頬山~太刀岡山トレラン ~ファットアダプテーション~

本格的にランニングを始めてから8ヶ月目。

その間、完全休養日は月に1~2日くらいで、休日は必ず走り、ジムでの筋トレも欠かさない。

仕事も山登りなので、考えてみればトレーニンングそのものがライフワークと言っても過言でない生活である。

これまでは自由に山を走り、たまにタイムトライアルをしたりして遊んでいたが、今以上の高みを目指そうとすると、どうしても避けられない事があった。

食事制限である。

「トレーニンング・栄養・回復」

このバランスが取れなければ、いずれ成長は止まる。

しっかりトレーニンングを行い、充分に睡眠時間を確保出来てる今、一番重要な食事に目を向ける時がいよいよ来てしまったのだ。

もともと大食漢で、好き嫌い無く何でも食べる人間なので、この食事制限が一番の壁なのかもしれない。

しかし、いつまでも最大の壁を見て見ぬふりしていたら、この先成長は無い。



現在行っている具体的な内容は、起床して食事を摂らずにトレイルを走り、補給は水のみ。

起床時のグリコーゲンが枯渇した低血糖状態を利用して、効率よく脂肪燃焼させるのが狙い。

5時間位は無補給で走れる身体になってきた。


「ファットアダプテーション」


糖質を制限し、空腹時間を長く設けることで、運動時と安静時共に脂肪をエネルギーに変える体質、脂肪代謝を上げること。

結果、余分な脂肪を減らし、理想の身体を手に入れることが狙いだ。







日々のトレーニングルーティンは、無補給で茅ヶ岳を登り、その後ジムでの筋トレが定番化してきたが、この日は山梨百名山を三座有する、優秀なコースレイアウトの曲岳~黒富士山~太刀岡山を縦走した。


太刀岡山の登山口駐車場からスタートし、観音峠まで車道を登る。

そして曲岳登山口からがトレイルだ。




先ずは一座目、山梨百名山曲岳。




富士山と、これから縦走する鬼頬山と太刀岡山の稜線が見える。




二座目、升形山。

実は一番景色の良い升形山山頂からの、黒富士山と富士山のコラボ。




奥秩父瑞牆山と金峰山。



八ヶ岳の眺望も。




三座目、黒富士山。

こちらも山梨百名山。





四座目、鬼頬山(おにがわやま)

ここからの下りは、設置してあるトラロープを掴んでないと下れないくらいの、鬼の様な急坂。




最後、五座目。

山梨百名山太刀岡山。




総距離約14km。

ぐるっと時計回りに五座を縦走できる、素晴らしいトレイルです!